「いやそのルール、誰が得するの…?」
会社って、入ってみないと分からない“独自ルール”が、けっこうありますよね。
わたしはいくつかの職場を経験しているのですが、振り返ると「これは一体、なんのため…?」と言いたくなる謎ルールに、何度も出会ってきました。
当時はまったく笑えませんでした。でも、その環境から抜け出して、ようやく「あれは“珍種のルール”だったんだな」と笑い話にできるようになった今、自由研究のノリで標本にしてみることにしました🤗
題して、会社の“謎ルール”採集図鑑。
念のため最初に言っておくと——やり玉に挙げるのは「ルール・習慣」のほうで、人そのものではありません。 世の中には会社を背負って奮闘しているかっこいい社長も、尊敬できる上司も、たくさんいます。これはあくまで「過去のある会社で見かけた、ちょっと不思議なルール」の観察記録です🌸
それでは、採集スタート。
📖 この図鑑の見方
各ルールには、わたし独自の やばさ度🐾メーター(最大🐾5)をつけています。
- 🐾 … たまにモヤッとする程度
- 🐾🐾🐾 … 中堅クラス。じわじわ消耗する
- 🐾🐾🐾🐾🐾 … 殿堂入り。早めの“避難”を考えていいレベル
それでは、1つめの標本から。
⏰ 第1標本|「出退勤シンクロの掟」
やばさ度:🐾🐾🐾🐾
出社・退社の時間が、就業規則ではなく“その日のトップの気分”で決まるルール。
🔍 採集記録|ある会社では…
トップが「明日は朝6時に来る」と言えば、翌朝は全員が6時前に集合。帰りも、トップが帰るまでは誰も帰れません。その分の残業は、なぜか“サービス”という扱い。つまり就業時間が、紙の規則ではなく“その日の空気”で決まる仕組みでした。
足並みをそろえること自体は、悪いことじゃありません。でも、それぞれに家庭やら睡眠やら、守りたい生活があるわけで。全員の生活リズムが一本に束ねられると、けっこうしんどいのです。
ひとことツッコミ:わたしたち、別々の体内時計を持って生きております…!
🙇 第2標本|「礼の角度、命がけ」【殿堂入り】
やばさ度:🐾🐾🐾🐾🐾
仕事の中身よりも、“礼儀の形”が最優先されるルール。この図鑑の殿堂入りは、迷わずこれです。
🔍 採集記録|ある会社では…
トップとすれ違うときは、45度のお辞儀が必須。しかも、相手が完全に通り過ぎるまで顔を上げてはいけません。廊下が一瞬で“能舞台”になります。さらに伝説級なのがここから。お辞儀のフォームが悪いと、社歴に関係なく“県外のお辞儀研修”行き。 ベテランも、新入社員に混ざって、ひたすらお辞儀の練習。「これ、なんの研修だっけ…?」と全員が遠い目になる、あの時間。
お辞儀そのものは、もちろん大事なマナーです。でも、仕事の成果より“角度”を採点されるとなると、さすがに「力を入れるところ、そこかな…?」と心配になります。
ひとことツッコミ:礼儀を磨く前に、磨くところ、ほかにありませんか…?
🩹 第3標本|「診断書、なかったことにする術」
やばさ度:🐾🐾🐾🐾
体調不良や、お医者さんの診断書を“見なかったこと”にする空気のルール。
🔍 採集記録|ある会社では…
体調を崩した人が、診断書を出しても、ほぼスルー。返ってくる第一声は「で、明日は来れる?」。不調の申告が、なぜか“気合いでなんとかする話”に変換されてしまうのです。
悪気がない場合もあるのが、また厄介なところ。「根性でいける」を本気で信じている空気が、組織にしみついていたりします。でも、診断書は気合いで書かれた紙ではありません。
ひとことツッコミ:その紙、お守りじゃなくて、ちゃんとした警告です…!
🌙 第4標本|「深夜の一斉LINE」
やばさ度:🐾🐾🐾🐾
日が落ちてからが本番。武器は、グループLINE。
🔍 採集記録|ある会社では…
深夜、グループLINEに突然の通知。しかも個別ではなく、全員が見ている場所で名指しの指摘が飛んできます。通知音が、だんだん恐怖のサイレンに。退勤しても、スマホの中まで職場が追いかけてくる感覚でした。
みんなが見ている場で言うことで、ほかのメンバーにも“見せしめ”として効かせる——これがじわじわ効きます。
ひとことツッコミ:その熱量、せめて日中に、せめてもう少し優しい言葉で…!
💡 ちなみに今は、国の議論でも「“つながらない権利”(勤務時間外の連絡をどう扱うか)」が話題になっています。深夜の一斉LINEは、時代的にもそろそろ絶滅危惧種かもしれません。
💸 第5標本|「行かない人からも、天引き」
やばさ度:🐾🐾🐾
“みんなのため”の名のもとに、給料からせっせと差し引かれるルール。
🔍 採集記録|ある会社では…
社員旅行の積立が、毎月の給料から天引き。ここまでは、まあ分かります。問題は、「旅行に行かない人からも天引きされる」こと。行かない旅行のために、毎月コツコツ貢いでいたわけです。
お金の話は、地味だけど効きます。1回は小さくても、毎月続くと、けっこうな金額が静かに消えていきます。
ひとことツッコミ:その積立、行かない社員の分は、どこへ…?
💡 給料からの天引きには、本来きちんとしたルール(法律で決められたもの以外は、会社と社員の取り決めが必要)があります。「これ、何の天引き?」は、聞いていい質問です。
🍻 第6標本|「“自由参加”という名の全員参加」
やばさ度:🐾🐾🐾
「自由参加です(にっこり)」の“自由”が、どうやら別の言語で書かれているルール。
🔍 採集記録|ある会社では…
飲み会は実質強制。サークル活動も“なんとなく必須”。「来なくてもいいよ」と言いつつ、来ないと翌日の空気が一段冷える——という、高度な圧がかかっていました。
仲が良いこと自体は、すてきです。でも、“仲良し”が義務になった瞬間、それはもう仲良しではなく、点呼になってしまうのです。
ひとことツッコミ:たまには、1人で静かに過ごす夜も、ください…!
🌱 ぜんぶの会社がこう、ではありません
ここまで珍ルールばかり並べてしまいましたが、最後に大事なことを。
世の中には、ちゃんとした会社がちゃんとあります。
体調を気づかってくれる。理不尽に怒鳴らない。お辞儀の角度ではなく、仕事の中身を見てくれる。会社を背負って、社員のことを本気で考えている立派な経営者だって、たくさんいます。——わたし自身、あとになって「あ、これが普通なんだ」と驚いた経験があります(その“逆カルチャーショック”の話は〔「ホワイト企業に入って驚いたこと|ブラック帰りの「逆カルチャーショック」〕にまとめました)。
つまり、ここに並べた珍ルールは「当たり前」ではありません。もし今あなたがそれを“当たり前”だと思い込まされているなら、それはたぶん、その環境にいる時間が長すぎるだけなのかもしれません。
🚪 この“図鑑”の外に、出てもいい
笑い話っぽく書いてきましたが、本音を言うと——当時のわたしは、ぜんぜん笑えていませんでした。
休みの日も次の出勤のことばかり考えて。「これって普通なのかな」「わたしが変?」と、ずっと自分を悩んでいました。
でも、違ったんです。
怒鳴られない。休めるときに休める。診断書がちゃんと効く。お辞儀の角度で評価が決まらない。 これらは、ぜいたくでも、わがままでもありません。働く人として、守られていい“最低ライン”です。
もし今、この図鑑のどれかに「うちの会社だ…」とドキッとしたなら。
急いで何かを決めなくて大丈夫。ただ、「ここ、ちょっとおかしいのかも」と気づけたこと自体が、すでに大きな一歩です🌸
心と体が出している“サイン”については〔会社を辞めた方がいいサイン〕に、入る前に見抜くコツは〔入ってみないとわからない会社の落とし穴〕〔面接“逆質問”これ聞いとけ集〕にまとめてあります。よかったら、あなたのペースでのぞいてみてください。
あなたの毎日が、ちょっとでもごきげんに近づきますように🤗


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